あの「消防設備士 乙種6類 試験」の合格から早くも3ヶ月が経過しました。
先日、令和6年10月13日に開催された「消防設備士 甲種4類 試験」を受験いたしました。
暫定ではありますが、おそらく合格したのではないかと踏んでいます。
※合格発表は令和6年11月19日です。結果が分かり次第、ご報告いたします。
今回の勉強は乙種6類の時とは違い、「筆記」「鑑別」に加えて「製図」があったので、どのように勉強しようかすごい悩みました。
結論から申しますと、ひたすら製図問題を解く以外にないという結論に至りました。
工夫や裏技はありません。単純な方法ですが、これが私には合っていました。
先回と同様に極度のめんどくさがりの私は最小の労力で最大の効果を出そうと考えていました。
ただ、甲種4類は一筋縄ではいかないなと思い知らされました。
思い知らされましたが、嘘偽りなく、真実をお伝えすると、勉強期間が2週間、総勉強時間が約26時間となりました。勉強の準備に掛かった時間は3～4時間くらいなので、実際は30時間かかった形になりました。
前回の「乙種6類」の勉強時間よりも少ない時間となりました。
ただ、私は消防設備業に従事してから4年目になるため、その点が有利に働いたところもあったと考えています。
今回は、短期集中で合格を勝ち取った私の勉強法を詳しくお伝えしたいと思います。
受験される方・勉強法で悩まれている方のご参考になれば幸いです。
使用した教材をご紹介
私が本試験の勉強に使った教材は以下の2種類になります。
※以下「テキスト」と言います
※以下「過去問テスト」と言います
「公論出版のテキスト」には、試験に実際に出た問題、いわゆる「過去問」が掲載されています。
「消防設備士」の試験内容は、過去に出題された問題が数多く登場します。
そのため、本テキストを使い、過去問を網羅することができれば、合格まで一気に近づくことができます。
消防設備士の試験は年3回もあるわけですから、1回1回、問題を大きく変えるのは、出題者の気持ちになって考えてみると、それは大変な作業になるはずです。
そうなると、試験の作成もおのずと簡略化せざる負えなくなりますから、過去問の継ぎ接ぎになるのも仕方がありません。
他の国家試験に関して、あまり知りませんが、年3回も試験が実施されるのは、消防設備士くらいではないでしょうか。
こんなことを言った矢先に、問題の形式が一気に変わらないことを祈るばかりですが…(笑)
そして、「青木マーケ（株）の過去問テスト」には、その名の通り、過去に出題された問題が実際のテスト形式で出題される教材です。
試験前の仕上げとして模試のように、自分の実力を測る方法としてとても重宝しました。
また、図解・イラストを用いられた解説になっていることや、つまずきやすいポイントが丁寧に解説されているため、とても理解しやすいと感じました。
これらは、前回の「消防設備士 乙種6類 試験」の時と使用した教材は一緒になります。
科目免除をした話（電気工事士・電気主任技術者）
ここが重要なポイントかもしれませんので、お伝えしたいと思います。
私は「第二種電気工事士」を以前より取得しておりました。
本試験では、「電気工事士」「電気主任技術者」の免状を持っていると電気に関する科目が免除となります。
私が科目免除をした理由は以下の2つにあります。
- 勉強範囲が狭まり、テキストの反復練習がしやすいから
- 試験問題数が少なくなり、試験時間に余裕ができるから
勉強範囲は、テキストの収録問題数が全部で562問です。（内訳は下記より）
- 筆記…434問
- 鑑別…93問
- 製図…35問
しかし、免除したことで、231問が削減され、全部で331問になりました。（内訳は下記より）
- 筆記…218問
- 鑑別…78問
- 製図…35問
私は筆記・鑑別の問題数であれば、2～3時間程で1周できると考えていたため、勉強のハードルが一気に下がりました。
もちろん、電気工事士を持っていれば、「電気の科目」は楽勝に解答できるため、その部分を復習するくらいで十分ですし、『得点源になるから免除しない方がいい』ということを先輩・上司からお聞きの方も多いのではないでしょうか。
しかし、電気科目も多かれ少なかれ、勉強する必要があるわけですから、私としては「甲種4類」は製図などの初めて触れる分野も多いので、その部分に注力したいと考えました。
そして、試験問題数は合計52問となります。（内訳は下記より）
- 消防関係法令…15問
- 基礎的知識…10問
- 構造機能｜工事整備…25問
- 鑑別…5問
- 製図…2問
電気科目を免除すると、52問→29問となります。
つまり、23問も免除することが可能になるのです。
私も計算した時は、ここまで免除できるとは知らず、驚きでした。
ちなみに、免除した場合の内訳が以下になります。
- 消防関係法令…15問
- 基礎的知識…免除
- 構造機能｜工事整備…8問
- 鑑別…4問
- 製図…2問
しかも、免除の有無で試験時間に変更はありませんから、落ち着いて試験に臨むことができます。
今回の難所は、鑑別・製図になると考えていました。そのため、23問を免除して、鑑別と製図に全神経を注ぎたいと考えました。
以上の2点から私は電気科目の免除を選びました。
※免除した場合の必要得点数は下記より
| 科目別（電気工事士による免除あり） | 問題数 | ボーダー |
| 法令（4割以上） | 15問 | 6問 |
| 構造機能（4割以上） | 8問 | 4問 |
| 全体（6割以上） | 23問 | 14問 |
勉強の準備（筆記・鑑別編）
※著作権の関係で問題を隠しております。
勉強を始めると言っても、まずは準備が肝心です。
まずは、筆記と鑑別の準備からです。
テキストの問題の横に、フリクションの赤文字で「答え」「問題数」を書いていきます。
筆記は選択肢の正答に赤丸を、鑑別は機器の「名称」「穴埋め」「説明文」などを問題文の横に適宜、記入します。
私が答えを問題の横に書く理由は、問題を解くスピードを上げるためです。
問題を解くと、必ず、分からない問題が出てくるはずです。その際に、後ろのページにある答えを探しに行くはずです。ページを何度もめくる時間を問題を解く時間に変換することができれば、より多くの問題を解くことができますから、時間効率の面で見ても、有効な方法だと考えました。
そして、問題数を書く理由は、解いた問題数を把握できるからです。
何問解いたか分かると、勉強の終わりが見えてきて、モチベーションのアップにつながります。
こんな感じで、筆記・鑑別は準備が完了です。
勉強の準備（製図編）
製図問題は、大きく分けて、「設備図」「断面図」「系統図」の大きく3つに分けられます。
平面図に感知器を配置する設備図の問題の準備では、白紙の平面図のコピーを取りました。
厳密に言えば、私はiPadを持っていたので、平面図を写真に収めました。
「設備図」は、どうしても書いて覚えるしかありません。
しかし、テキストに答えを書くと2回目、3回目と解くことができなくなります。
コピーすれば、何度も問題を解くことができるので、慣れない製図問題も解けるようになると考えました。
私はiPadを使って、製図の勉強をしましたが、たしかに、コピー機を使わずに、紙もかさ張ることがないので、とても便利だと感じました。
しかし、iPadの値段は高いので、試験のために無理して買う必要はないと考えます。
「断面図」「系統図」は、全てコピーするのはやめました。
しかし、断面図・系統図でも、設備図の問題があったり、書く量が多い場合には、コピーをして、適宜、対応しました。また、問題の特性によっては、答えを図面に直接書いて、黙読で勉強を済ませることもありました。
これで、筆記・鑑別・製図の準備は完了です。ひたすら周回するのみとなりました。
試験までの2週間の過ごし方
※著作権の関係で問題を隠しております。
最初の1週間は、「製図」の勉強をしました。
製図問題は、最大の難所だと考えていたので、一番最初に勉強を始めました。
「設備図」「断面図」「系統図」の3分野に分けて、1日1分野ごとに勉強しました。
製図問題は3日かけて1周し、合計3周しました。
左にテキストの問題、右にiPadを置き勉強をしました。
特に問題の解説などを見ずに問題を解いてみることにしました。
なんとなくで感知器を設置して、なんとなくで配線してといういい加減に解いてみました。
意外とやってみると、完答ではないんですが、そこそこ解答できることに驚きでした。
私は入社から4年目のため、設備の知識が僅かですが、身についていたみたいです。
製図問題は、様々な条件を知っていて、初めて問題を解くことができます。
何回も製図問題を解くことで、その条件を体に染みこませます。
製図はもう少し詳しく解説したいのですが、ここでは内容が増えすぎるので、近日中にアップしますので、もう少々お待ちください。
2週目は、「筆記」「鑑別」の勉強をしました。
赤い暗記シートで答えを隠しながら、ひたすら解きました。
勉強と言っても、傍から見ればほぼ読書です（笑）
筆記・鑑別の問題は1日に1周し、合計5周しました。
テストまでの2週間の過ごし方（まとめ）
- 月曜日から土曜日：製図（3分野）を1日1分野｜合計2周
- 日曜日：製図を1周・ミスした部分の補強
- 二週目の月曜日から金曜日：筆記・鑑別を1日1周で合計5周
- 二週目の土曜日：青木マーケ過去問テストを実施。ミスした部分の補強
- 二週目の日曜日：テスト本番！
この2週間は1日に2～3時間くらいの勉強をしていました。
本当は勉強期間を3ヶ月設けるつもりでしたが、私の怠慢により、結果的に2週間というめちゃくちゃな期間になってしまいました。
皆様は私を反面教師にして、どうか余裕をもって勉強に励んでください(笑)
勉強する上での心構え
勉強を始めると、分からない問題が出てきて立ち止まる瞬間が必ず出てくるはずです。
そこで意識することは敢えてそこで立ち止まらずに先に進むということです。
勉強が面白くないと感じる原因は、分からないことが出てきて頭を悩ませるからだと私は考えます。
もちろん、資格取得のための勉強ですから、分からない部分も克服しなければなりません。
しかし、1日で全てを理解することは難しいです。
人間は忘れる生き物です。忘れても次の日に復習すれば、少しは覚えているものです。
次の日、また次の日と復習をすることでいつの間にか、分からない問題がしばらくすると分かる問題に変わる瞬間がやって来るはずです。
私も筆記と鑑別の勉強を試験の1週間前から始めましたが、最初の1日目は全く分かりませんでした。おそらく、20％も解けていなかったように記憶しています。
しかし、5日目にはほぼ100％の問題を解けるようになっていましたから、分かるまで立ち止まる必要はないと感じました。
しかし、回数を重ねても分からない問題は時間をかけて克服していきましょう。
そこで自分の得意・不得意な分野が分かってくるはずです。
不得意な部分が分かれば、後はそこを補強できれば、もう合格は目前です。
「エビングハウスの忘却曲線」と調べてみてください。勉強に役立つ情報があるはずです。
ご参考までに。
試験当日の過ごし方
さて、いよいよ試験当日となりました。
試験は午後からだったので、午前中は家でのんびり過ごしていました。
ただ、テキストの問題はほぼ解けるようにはなっていましたが、不安な部分も若干あり、A4用紙2枚にまとめたものでさらっと覚える程度にしました。
試験会場の入場開始が13時から13時15分だったので、間に合うように車で行きました。
試験会場に着いて、受験票の確認をしてもらい、無事に入場することができました。
会場に到着してから、頭をフル回転させるために糖分がほしいと思った私は、アクエリアスを自販機で購入しました。頭を動かすには糖分・酸素が必要不可欠です。
また、固形のものより、液体の方が体に浸透しやすく、即効性があります。
アクエリアスを飲みながら、試験開始までぼーっとして過ごしていました。
余談ですが、午後からの試験ってあまり好きじゃないんですよね。できれば午前にしてほしいものです。
午前中は午後の試験のために時間が潰れちゃいますし、なにより、午前中は頭がクリアな状態で試験問題を解答できるので、変なところでミスすることが無くなってくると思うんですよね。
まあ、いろいろ運営側の事情もあると思うので、午後でもパフォーマンスを発揮できるように、準備をするだけなんですけどね(笑)
そんなことを考えながら、試験の説明などを受け、いよいよ試験開始です。
試験時間は3時間15分です。問題数は29問なので、十分に時間がある状態です。
その上で、私は鑑別と製図から問題を解き始めました。最も集中力・判断力が必要な問題だと考えていたので、こちらを優先しました。
問題を見ると、鑑別と製図はごく僅かな違いはあるものの、テキストとほぼ同じ問題に驚きと嬉しさが同時にこみ上げてきましたが、心を落ち着かせて問題に再集中しました。
その後は、筆記をたんたんと解いていき、45分程で一通り問題を解き終えることができました。筆記は5問程度見たことがない問題があったので、そこは運に任せました。
そして、凄まじいスピードで途中退室する他の受験生を横目に、問題を再度解きなおし、解答が間違っていないか、マークシートに誤ったマークをしていないか、製図で変な場所に感知器を設置していないかなどを3周ほど入念に見直しを行いました。
また、合格ラインを超えているかも計算しました。記憶を頼りに勝手に丸付けをしているだけなのですが、テキストの問題はほとんど頭の中に入っていたので、精度は高かったと思います。
そんなこんなで2時間半が経過し、合格点に達しているだろうと踏んだ私は、試験会場を後にしました。
運命の合格発表当日
※11月19日に発表です。もう少々お待ちください。
私の愛用文房具たち
勉強で使用した文房具は以下になります。
- フリクションボール3 スリム
- iPad Air 13インチ 128GBとApple Pencil Pro
フリクションは、どれを選んでも良いと思います。
私は、0.5ｍｍだと漢字が書きにくいと感じるので、0.38ｍにしています。
iPadは、製図の練習の時にしか使用しませんが、13インチは画面が大きく、A4サイズくらいになるので、製図がしやすかったです。
そして、何度も図面を複製して、問題を解くことができたので、反復練習に最適だったと感じています。
ただ、先にも述べた通り、iPadは高いので、わざわざ試験のために購入するのはおすすめしません。テキストの図面をコピーすることで代用できるので、特にiPadじゃなくても良いと感じました。
試験で使用した文房具は以下になります。
鉛筆シャープは、試験の時に大活躍してくれる必需品です。
鉛筆は芯が折れると、鉛筆削りで削らないといけません。
また、芯だけならまだしも集中力も削られます（笑）
さらに試験中は、鉛筆削りの持ち込みはできないはずなので、机上には、えんぴつを何本か準備しなければなりません。そうなると、机上はごちゃごちゃして、問題用紙を開くスペースが狭まってしまいます。また、鉛筆が腕に当たって、床に落ちるなどの弊害が発生します。
そんな時に、鉛筆シャープが1本あれば、芯が折れる心配も、試験中に芯切れを起こすこともありませんから、おすすめです。
消しゴムはモノスティックを使用しています。
お気に入りのポイントは、マークシートのマークを消すときにピンポイントで消すことができます。また、消しゴム特有の白い粉が手につかなくていいところが気に入っています。
一緒に頑張りましょう！
今回も、私の体験を基にブログを書いてみました。
最後に皆様にお伝えしたいのは、私の勉強法が全て正しいわけではないということです。
というのも、人の能力は様々で、勉強法は三者三様、人の数だけあるように感じています。
私は数日間にわたってテキストを解き、ひたすら暗記をするという勉強方法を取っただけに過ぎません。
どうか、本ブログから使えそうな情報だけを持ち帰り、我流に昇華していただければ幸いです。
次は、「乙種7類」の試験を受験する予定です。さらに、「第一種電気工事士」も受験する予定です。
さすがに第一種電気工事士は2週間では受かりませんし、本物の実技があるので、少しずつ対策していこうと考えています。
消防設備士は3月で、電気工事士は4月なので、それまで結果を楽しみにお待ちいただければ幸いです。
今回は以上になります。甲種4類の受験勉強、頑張ってください。